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2005年11月20日 (日)

日本語が危ない

※これはだいぶ昔に、雑誌投稿したものである。

「授業づくり東西南北」
日本語が危ない
                                                        札幌市立ひばりが丘小学校
                                                              大谷 和明

 新聞(北海道新聞97年4月28日夕刊)を見ていたら、びっくりするような記事を見かけました。タイトルは、『美しい響き 再発見 使えますか 鼻濁音』小見出しには、「時代とともに消えゆく運命?」とありました。
 2年前、私が小学校1年生を担任したときに鼻濁音の指導実践をしたことがあります。当時の学級通信を一部転載します。

   ~くっつきの「が」の発音~  
 昨日は、久しぶりに読み方の勉強をしてみましたが、これがやってみてびっくり。 なんと「・・が」の「が」を発音できない人がいるのです。それも半分以上です。『うしがいます。こいぬがきました。』
「が」の発音が『がんばりましょう』の「が」になっているわけです。鼻濁音の発音ができた人は10人でした。

 そして、今回の記事でです。早速、現在担任している5年生で調べてみました。
『ぼくが、がっこうの ガラスを わりました。』この提示文では全員が濁音で呼んでいました。鼻濁音が0だったわけです。 試みに次の文ではどう変わるか?を調べてみました。
『ぼくが、すきなうたは、「つがるかいきょうふゆげしき」です。』この文では、7人が鼻濁音に変化していました。それでも「ふゆげしき」の「げ」を濁音で読む子どもが結構いました。隣のクラスを借りて、この文を次のように変えて提示してみました。
『「つがるかいきょう ふゆげしき」は、ぼくがすきなうたです。』
 予想どおり「が」を鼻濁音で読む子どもが18人にもなりました。
 新聞の記事によると、「兵庫県を境として東側では鼻濁音を使う人が比較的多く分布する」とあったので、北海道が該当します。東北地方の訛りでは、鼻濁音を使っている言葉が多いので、比較的多いのではないかと思われます。それにしても、「鼻濁音が昔から存在しない地域もあり・・」と記事にあったので驚いています。学校現場で鼻濁音の発音指導をすることがほとんどない現実を考えると、こうやって日本語がどんどんすたれていくのかと、つい憂慮してしまいます。
 そういえば、「三十分」を”さんじっぷん”と言える人が少なくなっていますし、「ら抜き言葉(食べれる・走れるなど)」が横行している昨今、正しい日本語を使うべき報道アナウンサーまでもが、きちんと使用できない背景、そして、ワープロ自体も、”さんじっぷん”と入力変換すると”産じっぷん”となってしまう現実の中で、どんどん日本語が淘汰されていくのかと、複雑な思い出います。
 そうそう、邦楽曲だって横文字・カタカナ表記でない曲名を捜すことすら難しい世の中ではありませんか。簡単に日本語を捨ててしまい、他国語を多様することがトレンディなのでしょうか。(と書いている自分も横文字を使っているというこの矛盾) 鼻濁音の危惧をとってみても、式亭三馬のころまでさかのぼるのだそうです。
 旧かなづかい表記の減少や漢字の簡略化「超ベリグ」に見られるコギャル語の横行などなど、日本語は危機的状態から危篤状態にまでいたっているのではないか?と恐れている私です。昔は熱心にされていた発音・発語の授業復活をさせるべきときではないでしょうか?

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