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2006年10月14日 (土)

私の本棚061014

『図説 落語の歴史』(山本 進 河出書房新社 1,800円+税)

御伽衆(おとぎしゅう;戦国武将が合戦の合間の無聊~ぶりょう~を慰めたり、世間の見聞を広めたり、あるいは趣味教養を高めるなどのために抱えていた噺家集団)を起源とし、9代目林家正蔵(こぶちゃんのことね)までの落語界の流れを略史で綴ったものなのだが、コート紙を使って豊富に写真を掲載して贅沢な作りとなっている。

本来、昭和の爆笑王こと林家三平が正蔵を継ぐべきところを、なぜか迂回してきた名跡の裏話が興味深かった。(裏話というほどでもないんだけどね)

8代目正蔵は、林家ではないので9代目は必ず海老名家(三平のところであります)へ返上します・・という誓書を書いていて、な~かなか筋の通った気持ちのいいものだと感じた。粋とはこういうものなのだね。ちなみに、三平の父親が7代目 正蔵であります。

寄席は江戸時代では、いたるところにあったそうだが、中でも面白いのは寺子屋の二階にまであったというもの。それだけ生活に密着していたのでありますね。

噺家といえば、古今亭志ん生を挙げたいところだけど、一度生を観たかったものです。高橋竹山も「そのうち行きましょう」と思っているうちに鬼籍に入ってしまった。こういう芸人の芸とは、思い立った時には多少無理してでも観ておかないとダメだなあ。

私は、TVっ子世代の始まりの年齢だが、幼少のころといえば、「ジェスチャー」(^_^;)。柳家金語楼の蛸入道が鮮烈だなあ。ちゃんとした落語を聞いた記憶がない。ああ、残念。

こういう本を見ると、放送時代にすでにいなかった噺家達の高座を拝聴したいという熱望におそわれるねえ。活字じゃわからない世界がそこにある。

それにつけても吉本興業が実に古い歴史をもっていることを改めて知った。しかも興業当初は、女将さんが切り盛りしていたというのだから、上方の女性の強さを垣間見る思いだなあ。

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