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2006年10月25日 (水)

私の本棚 061025

『ならず者国家~世界に拡散する北朝鮮の脅威』ジャスパー・ベッカー著 小谷まさ代訳
草思社 2,500円+税

世界のゴロツキ国家=北朝鮮に対して、日本政府は全くいつまで経っても有効な外交施策を講じることができないでいるため、拉致問題にせよ、核兵器開発にせよ、領海侵犯にせよ、好き放題を決め込まれている。
しばしば「瀬戸際外交」と言われるのだが、本当に瀬戸際といえるのかどうか、疑問である。いつまでたっても金一族とそれを支える中枢部の安寧の様子からは、とても追い詰められている雰囲気を感じとることはできない。

ゴネ得をこれ以上助長させてよいはずがないのである。

著者が書いているように、国民全体に影響がおよぶだけの経済制裁ではなく、金一族にダイレクトに働く制裁措置を執る必要がある。これは、北朝鮮だけではなく、支援国家をも含めたものでなければ、うまく機能しないことであろう。
国連改革も必要である。次期国連事務総長 潘基文(パン・キムン)外交通商部長官の手腕に期待したいところだ。

著者はイギリスのベテラン・ジャーナリストである。これまでの幅広い取材活動に裏打ちされた論調と的確な指摘に頷くところが多い。勉強になる一冊だ。

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