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2006年12月 3日 (日)

私の本棚061203

『生命(いのち)継(つな)ぎの海』(立松和平著;佼成出版社 1,700円+税)

『海の命』(立松和平著;光村図書6年下に所収)の授業をすることになっているので、ピ~ンときて手にとってみたら、やはりありましたね。(^_^;)『海の命』を授業する人なら教材研究用に読んでおくことを薦める。

この教材は、もう5年前に夕張市立清水沢小学校での研究会に講師として呼ばれるのを機会として、事前検討に3回ほど訪問して、いっしょに教材研究協議をしたことがある。もちろん、100回の素読は行っており、しかるべき教材研究をして臨んだわけだが、自分の主題解釈が妥当であったことを改めて確認することができた。

たまにこういうタイムリーヒットする本にでっくわすことがあるので、アンテナを高くしておく必要がある。ところで立松氏が以下のように書いている。

(引用開始)------ 疑問をぶつけ合い討議するのも教室という場所なのでみんなが考えてくれているのだろうが、それでもどうして殺さなかったのかという問いに答えてくれという手紙が私のところに送られてくる。作者に尋ねようとするのは、どうしたって安易ではないだろうか。 ------(引用終了)

ご尤もである。作品のクライマックスで主人公の太一が父の敵と思われる巨大クエに遭遇し、殺すことが可能であるすんでのところで思いとどまる場面がある。なぜ殺さなかったのか?教えてくれ・・というわけだ。

授業者としてはここに一番の価値があるわけで、子どもならともなくとして、教師たるもの、自分の解(=解釈)をもって授業を組み立てるところにこそ存在意義があるのである。教えてもらった主題を注入するような授業にしてしまっては価値半減といわざるを得ない。

私は、輪廻転生や因果応報、さらに自然摂理の自覚ということをテーマ(主題)として捉えたのであった。満足満足。さて、5年ぶりの授業構築がこのあと待っているわけである。

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