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2007年1月 3日 (水)

私の本棚070103 浮世絵製版行程の緻密さ

『浮世絵の歴史』(小林 忠 監修:美術出版社 2,500円+税)

タイトルどおりの内容をコンパクトにまとめた一冊なのだが、もうけたのは浮世絵の製版行程が披露されているところである。ご存じの通り、浮世絵は完全分業制の美術品で、絵師+彫り師+摺り師の三位一体による。本書掲載のものは、北斎の「富嶽三十六景 凱風快晴」である。

多版多色刷りであるから、彫り師は一つの版でひとつの効果しか生み出せない。凱風快晴では、全12行程の摺り段階がある。それがメインとなる図とそれを引き立たせる脇役の図との交互印刷が繰り返されるのである。紅色と藍色とのコントラストが絶妙なわけだが、それをもたらす製版の効果というものを実際に目の当たりにして、「こりゃもうけた」と思った次第である。

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