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2007年1月 9日 (火)

私の本棚070109竹内久美子は元気だねい

『アタマはスローな方がいい!?』(竹内久美子著;文藝春秋 1,300円+税)
ご存知「週刊文春」連載をまとめたものの一巻。デビュー当時から竹内久美子の
おもしろ文体と動物行動学者(一応、日高敏隆氏の門下だったな)としての知識
の融合が私の興味を引いてきた。
「トンデモ学者」と評価する人がいるが、私にはナルホドと思わせる面白文なの
で割り引いている愛読者の一人でいる。
週刊文春は毎週欠かさず読んでいるわけではないので、こうやって出版されると
読み落とした中にオヤ!?というものを発見することがある。

--------(引用開始)自閉症児には男の子が多い。実際、男女比は、3対1とも、
4対1とも言われています。なぜ男の子に多いのか。それは一つには、自閉症の
原因の第一(と思われるもの)が、胎児期のテストステロン(男性ホルモンの一種)
のレヴェルの高さ、つまり高すぎることにあるからでしょう。(中略)つまり、
テストステロンのレヴェルが高すぎると、右脳が関わる、空間認識や理系、音楽の
才能が優れていたりするが、左脳が関わると、言語能力に問題があったり、人と
コミュニケーションをとるのが苦手だったりする、とまさしく自閉症の症状を呈する
というわけなのです。・・・自閉症者とは、極端に右脳を発達させ、左脳の発達は
抑えた人間(いわば超男性脳人間)。非常に簡単に言えばそういうことになります。
《註;大谷 ここでイギリスのサイエンス・ライター、マット・リドレーの『やわら
かな遺伝子』を引いているのが興味深い》彼によれば、極端な右脳人間には自閉症と
いう病名があるのに、反対の人間には病名がない。それは、現代社会では後者の方が
「ふつうに暮らしやすいのだろう。だが石器時代には、そうでなかったかもしれない。」
なるほど。かの時代、方向オンチは命取りにもなったでしょう。---(引用終了)

ここで思い出したのが、倉敷の平山諭さん。彼はADHDはLDの子供に対する指導には
ちょっとした有名人なのだが、彼と呑んだときに、「ADHDやASの人たちってのは
縄文人に多かった。だから、今みたいに増えてきているのは、縄文時代に戻っている
のかもしれない。」という主旨のことを言ったのである。(呑んでいる時のことだから
正確には覚えていないけど)
そうすれば、弥生系で定住生活を始め、社会形成をするように適合するように進化する
ということは、脳のバランスをとった者が淘汰していったということなのだろう。
あるいは、左脳系で理路整然と合理的ということは、計画性がありリスクを求めない
といういかにも定住社会を築くには都合がよろしいということになる。
こうやってみると、文化人類学だとか進化人類学だとかいう学問は結構おもしろいと
再認識しているところである。

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