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2007年1月20日 (土)

私の本棚070120法に道徳を持ち込むべきではない


『日本の進路 アジアの将来~未来からのシナリオ』
(西原春夫著;講談社 1,800円+税)

教育基本法改正にあたり、愛国心という徳目を法に盛り込むことの
賛否が言われている。
愛国心は強要したり、押しつけるべきことではなく、自然に国民
の心情に生まれ、わき起こってくるべきことだと思う。
そうするための政治を行うのが本筋というのが私の考えだ。
この考えで行くと現状は、逆の筋道であり、教育勅語にあった
素晴らしい徳目群を、国家のために使っていった過ちの再発かと
勘ぐってもしかたないのではないかと思う。
そんななかで読んだのが本書だ。

(引用開始)---------戦後60年を支配した「法秩序一元主義」
の弊害に気がつき、法秩序と並ぶ道徳秩序の確立が必要だという
主張が説得力を持ち始めたと私は考えている。
問題は道徳秩序の内容で、私は伝統道徳を基礎にしてそれを21
世紀にあてはまるように再編成するほかはないと考えた。これに
対して、おそらく若い人々は、道徳秩序がいるならそんな古い
ものは持ち出さず、戦後確立された価値観を基礎にして新に作る
べきだと主張したいだろう。その気持ちはよくわかる。
しかし、戦後価値観の中心をなした憲法の理念から道徳秩序の
体系を作り出すことは、残念ながらできない。せいぜい他人の権利
や自由を尊重しなさいという規範ぐらいで、年齢ごとに段階的に
子どもに生き方を教える道徳の体系などは、憲法からは出てこない。
なぜなら、憲法もまた法律であり、法律は元来「事後的な紛争解決
の道具」にすぎないからである。----------(引用終了)

教育基本法改正の延長上に憲法改正がくることになっているようだ
が、この手順というのも腑に落ちない。
下位法である教育基本法を元に、憲法を改正していくという逆手順
が行われていくからである。矛盾なきようにあれこれといじくる
ことになるのだろう。正しい手順は、憲法改正後に下位法を作成す
るという流れである。上位法が方針となるわけだから、その趣旨・
精神に習う形で作ればいいわけで、あれこれと矛盾解決を図りながら
制定する流れとは自ずと異なってくるだろう。何よりも無理が少な
いですむはずだ。

ジャブジャブの借金国家体質作り上げてきた政府が、もっともらしい
道徳を国民に求めるよりは、自らの体質改善を図り、身綺麗になった
ところで改めて議論を尽くすのが正しいと思うのだが・・。

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