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2007年1月26日 (金)

私の本棚070126孤高の賢人の意外な生涯

『男の晩節』(小島英記著;日本経済新聞社 1,700円+税)
以下、掲載 20人と小島氏のキャッチである。
(登場順)
土光 敏夫(思いは高く)
本田宗一郎(いつも少年)
松永安左ェ門(天衣無縫)
小倉 昌男(弱きを助け)
石橋 湛山(信念の人生)
山田次朗吉(超俗の剣士)
伊庭 貞剛(老いの達人)
新渡戸稲造(元祖国際人)
富岡 鉄斎(人臭い画仙)
各務 鎌吉(合理の徹す)
御木本幸吉(商魂真珠王)
森  信三(実践の賢者)
井上 成美(先見の名将)
山本 夏彦(偽善大嫌い)
後藤 新平(大風呂敷)
三宅 雪嶺(侠気の哲人)
白洲 次郎(ダンディー)
大原孫三郎(人格主義者)
古島 一雄(颯爽、古一念)
鈴木 大拙(われに禅あり)

森 信三先生の『修身教授録』愛読者として、一番注目したのが
森氏の生涯である。
いやはや、紆余曲折、人生悲喜こもごもというのはこのことかと
いうほどの流転の人生である。
『修身教授録』からは微塵もそんな様子を感じさせないところが
賢人たる所以なのかもしれない。

昨今、フリテン上がりのような教育再生会議の提言が出てきたが、
後付麻雀よろしく、早速法案化にむけて取り組むとの首相談話が
出てくるところからして、お粗末この上ない。
できあがっている結果にそって、もとからの課題を改善するように
という、これが提言かい?!と言えるようなものばかりである。
普通の流れなら、提言を受けて事務方が検討を進め、法案整備に
向かっていくわけだが、先に結果ありきなのだから、なんのための
会議なのか、その存在意義を疑いたくなるほどである。

森氏の次の一言のように、ズバッと芯のある提言がほしいものだ。

-----------(引用開始)
森は戦争の責任を感じ、自己追放の意味から、当分は職につく
まいと決心する。しばらくは作歌三昧に明け暮れたが、各地から
後援依頼が相次ぎ、食料難、交通難を排して出席する。かくて、
森を中心とした学びの場は、次第に広がっていった。
「日本民族の再建は、家庭教育より他なし」(
引用終了)-----

この力強い一言に反して、着実に家庭教育力が低下していき、
今や子殺し・親殺し・兄弟姉妹殺しという尊属殺人が頻発する
状態となっている。
これと呼応するように、児童虐待、虐待死も日常化する異常さで
ある。

学校の教育よりも、子供の生命維持・成長を保障さない家庭が
なぜかくも増加してきているのか、行政はまずもって、そこに
メスを当てないとならないだろう。
そのことなくして「美しい国」(何が美しいのは、自分の考えに
酔いしれているだけの感じがする)を実現することはむずかしい
だろう。
街並みはきれいだが、家々の中はグチャグチャで「美しい」とは
言えないだろうに。
今こそ、骨太の硬派の教育が、家庭にも学校にも必要なのだと
強く感じている。

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