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2007年2月 2日 (金)

私の本棚070202みんなで稼ぐか、優秀者に稼いでもらうか

『インド人の秘密』(パヴァン・K・ヴァルマ著 村田美子訳;
東洋経済 2,000円+税)

このところ、IT関連ではインドの躍進が目を見張るものがある。
卑近なところでは、映画マトリックス3で、主人公ネロが迷いこんだ
場面で登場するプログラム(一家)はインド人と思われる。それだけ
インドがコンピュータソフト開発分野では躍進してきているという
わけだ。
大前研一の報告を見ていると、これに加えて医療分野でもインドが
大躍進しているとのことだ。
アメリカ国内では高額な心臓外科手術が、インドでは相応の技術で
格安で提供されるために、医療ツアーを組んでインドへやってくる
欧米人が多いそうである。
そんなインド人の気質をあれこれと紹介しつつ、インドの現状も
紹介していることで、本書を手にとってみた。

(引用開始)----------
中国の識字率の方がインドよりもはるかに高いのですが、インドでは
中国の6倍もの学生を大学に送り込んでいます。インドでは男性の
25%が、女性の45%が依然として読み書きできません。しかし、
ムンバイ、デリー、カンプール、カラグプール、チェンナイ、グワハティ
ルルキーにある7つのインド工科大学(IIT)からは世界レベルのエンジ
ニアや科学者が輩出しています。それに付け加え、14の地域にエンジ
ニア単科大学、同数の応用コンピュータガクの修士課程を持つ学校が
あります。インドの291の大学と約1万2000の単科大学は毎年200万人
卒業生を出していますし、そのうち12万人の卒業生はエンジニアです。
もし科学技術大学まで数に入れると100万人に達します
。---(終了)

以前にNHK特集でインドを取り上げていたが、村をあげて優秀な子供を
大学に進学させているという内容の放送があった。日本で言えば、武士の
時代を想起させるようなものだ。それが終わって、官僚制度のもと、国民
皆教育で限りなく識字率100%の偉業を打ち立て、国力を増強させて
きたのが現在の日本である。
ビル・ゲイツに象徴されるアメリカは、少数の富める者による国体形成を
してきた国である。
現在の日本は、文化として築いてきたみんなで稼ごう・がんばろう!の
状態からできる人に稼いでもらって、おこぼれで食っていきましょうという
なさけないメンタリティへとゆるやかに移行している気がしてならない。

公教育の行く末が、この結論を出すことに違いはないだろう。

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