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2007年2月 8日 (木)

私の本棚070208全く奇怪な世界

『深海生物ファイル』(北村雄一著;ネコ・パブリッシング 1,619円+税)

まずもって、この内容と作りでこの価格というのが驚きである。
ハードカバーの2/5ほどがカラー写真を掲載しているのである。
一種の宣伝用の本なのかと思わせるくらいである。
海の中は未だに知られていないことが多くあるが、とりわけ深海の世界は
際だっている。紹介されている深海の生物は、きっと、どれもが生育環境
に合わせて進化してきたものなのだろうが、不思議な形状をしたものが
実に多い。
水深9200mというかなりの水圧下でありながら、クマナマコのように
フニャフニャした生き物が闊歩している図は、不思議な光景である。
中でもとりわけユニークな生き方をしていると思ったのがこれ。

(引用開始)------硫化水素と酸素を化学反応させ、そのエネルギーで
成長し、増殖する硫黄酸化細菌と呼ばれるバクテリアがいる。ハオリムシ
は、これを体重の半分近くまで体内にぎっしりと共生させ、バクテリアが
分泌する有機物などを吸収して生きているのだ。そのため口も肛門も消化
器官も必要がなくなり、退化している。代わりに真紅のエラから硫化水素
と酸素をせっせと取り込んでバクテリアたちに栄養を与え、自分たち自身も
大きく成長していく。----------(
引用終了)

なんともはや、我々地上生物からすると毒であるものを栄養にして生きて
いるわけだ。こんなのは発見されていないだけで、きっとまだまだ他にも
いるのだろう。

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